
単色刷りなら、版下を1つ作れば良いが、多色刷りとなると色の種類ごとに版木をそれぞれに作っていくらしい。 色の数だけ制作された版下を順次重ね合わせて刷り込んで行くのだろう。 しかし、版画としての完成図から色の種類ごとに版下を分解し、それをつなぎ合わせた結果をイメージできるという力量は、私には想像できない。

何枚にも彫り分けた部位ごとの版木に目的の色を付け、和紙を押し当て絵を写し取って行くためには、ちょっとしたズレも許されない。 このためには、色ごとの版木の共通した位置に、和紙を位置合わせする「目印」が彫り込んであるらしい。
この紙を合わせる目印のことを、『見当』というらしい。
「見当をつける」、「見当外れ」などは、日常何気なく利用する言葉であり、版画が起源であることを知らずに使っていた自分を恥ずかしく思う。

Wikipediaに木版を彫る彫り師の木版画と云う面白い内容の紹介が記載されていた。(右図)
大阪弁なのか、「しんきくさい!」、「らちがあかぬ!」という日常的な言葉に使われている「しんき」や「らち」という単語にも語源がある。 この様なことも豆知識として知っていると面白いものである。
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